北欧神話の主要な神達の紹介(前編)

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北欧神話は、スカンディナビア地域(ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、アイスランド)に伝わる神話で、詩の形で口承されました。主要な神々にはオーディン、トール、ロキなどがおり、物語は生命・世界の始まりから神々の滅び「ラグナロク」までを描いています。これらの神話はキリスト教化以前のゲルマン人の信仰や伝説を反映しており、古代ゲルマン文化の理解に貴重な資料となっています。
これらの神話はヨーロッパの文化や芸術に大きな影響を与え、現代のゲームやアニメにもその要素が織り込まれています。

“知識と戦争の主神”オーディン

オーディンは北欧神話の「戦争と知恵の神」で、貪欲に知識を求め、詩文のパトロンとしても知られます。片目の老人の姿で、灰色のひげを持ち、八本足の馬スレイプニルに乗ります。彼はミーミルの泉の水を飲んで知恵を身に付け、ルーン文字の秘密を学ぶために自身を犠牲にしました。オーディンは神々の世界アースガルズにあるヴァーラスキャールヴで座り、世界を見渡し、ヴァルハラで勇者を集め、神々の終焉、ラグナロクに備えます。その影響は現代文化にも見られます。

“勇猛な雷神”トール

トールは北欧神話の戦神であり、雷神と農耕神としても知られるオーディンの息子です。彼は力強く、前向きな性格を持ち、正義感溢れる存在として描かれます。ミョルニルというハンマーを武器とし、力帯を用いて巨人族と戦います。この力帯は彼の力を倍増させると言われています。トールはまた、大食漢で怪力の持ち主としても知られています。家族は父オーディン、母ヨルズ、妻シフ、そして二人の息子モージとマグニがいます。

“狡猾な変身の神”ロキ

ロキは北欧神話の変身と詭計の神で、オーディンの義兄弟として知られます。巨人の血を引いている彼は、美しい顔立ちを持ちながらも狡猾で変わりやすい性格を有します。時として女性にも変身し、他者を変身させることもある。彼は「火」を意味する名前を持ち、神話の多くの話の引き金となる存在です。複雑な性格の持ち主で、高慢かつずる賢いトリックスターとして知られ、トラブルを引き起こすのが楽しいとされています。

“戦場の選ばれし乙女たち”ヴァルキリー

ヴァルキリーは北欧神話の女性神々で、「戦死者を選ぶ者」を意味します。彼女たちはオーディンに仕え、戦死者をヴァルホールへ導く役割を担っています。ヴァルホールでは、戦死者はエインヘリャルとしてラグナロクに向けた準備を行い、ヴァルキリーたちは彼らに蜜酒を注ぎます。時折、ヴァルキリーは英雄や人間の伴侶として描かれ、王族の娘や神秘的な鳥と結びついて表現されることもあります。

“竜を討つ伝説の英雄”シグルズ

ドイツ語の「ジークフリート」という名で有名なシグルズは北欧神話の「竜殺しの英雄」で、戦士の王シグムンドの子として知られます。養父レギンに育てられ、後に名剣グラムを使って邪竜ファフニールを討ち、その財宝を獲得しました。この戦いで返り血を浴び、不死身になったとされます。後に、炎の城で眠るワルキューレ、ブリュンヒルデと恋に落ちるが、結婚の策略を知った彼女の怒りにより、末弟グットルムに暗殺されるという悲劇的な最期を遂げました。

“豊穣と平和の神”フレイ

フレイは北欧神話の豊穣と平和の神で、「主」を意味する名を持ちます。美しい容姿の彼は、海神ニョルズと彼の妹(または巨人族のスカジ)の子であり、美と愛の女神フレイヤの双子の兄です。妻は巨人族のゲルズとされ、自動で戦う「勝利の剣」を持つとされる。また、神々から贈られた妖精国アルフヘイムの主でもあります。

“美しき光の神”バルドル

バルドルは北欧神話の光の神で、美しい容貌を持つオーディンとフリッグの子です。彼の名は「主君」や「白い」という意味があります。不吉な夢を見たバルドルのため、母フリッグは全てのものにバルドルを傷つけないことを誓わせましたが、ロキの策略により、泣くことを拒んだ女巨人セックの存在でバルドルは蘇らず、死亡します。この事件は神話の中で大きな混乱をもたらし、最終的に終末の戦争ラグナロクへと導かれます。しかし、ラグナロク後、バルドルは復活し、新しい世界で生き続けることとなります。

“見張りの守護神”ヘイムダル

ヘイムダルは北欧神話の光の神で、「白い神」とも称されます。彼はヴァン神族の出身で、九人の波の乙女とオーディンの子として、金の歯と白い肌の美しい容姿を持っています。彼は非常に敏感な聴覚と視覚を持ち、100マイル先まで見ることができます。アースガルドと大地を結ぶ虹の橋ビフロストの守護者として、見張り番の役目を果たしています。彼の角笛ギャラルホルンの鳴り響くときは、終末の戦争ラグナロクの始まりを告げる合図となります。ヘイムダルは人間の3つの階級を創出したとされ、人間を「ヘイムダルの子ら」と呼んでいます。

後編はこちら↓

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